どこまでも「ほのぼの」しています。
独特の間があって眠くなる感じですが、退屈なわけではありません。むしろそこが魅力です。
キャラクターの魅力をグイグイ押し付けてくるようなことがなく、嫌みが無いところも◎。
小学生4人組の保護者的存在、信恵おねえちゃんの「大人感」に何故かグッとくるのは私だけでしょうか?
いつも落ち着きがない美羽ちゃんですが、授業中に奇声をあげているシーンなどは少し引きました。「性格とかの問題ではないような・・・。」と思ってしまいます。
こんな風に感じてしまうのもリアルな日常感があるからこそ、キャラクターにもつい現実味を感じてしまいます。
(追記)
このアニメをみたのは記事を書くよりもずいぶん前だったわけですが、今回あらためて視聴してみました。当時は「良くできたほのぼのアニメのひとつ」くらいにしか思っていませんでしたが、その後に量産されたほのぼのアニメもある程度見たうえで今一度『苺ましまろ』を見て、はっきりとわかりました。
このアニメこそ“キングオブほのぼの”であると。
前にも述べましたが、やっぱり 間 の取り方がすごいです。度胸すら感じるというか、普通ならあんなにたっぷりと無音の時間を作ろうとは思わないことでしょう。無音からの一発だけ効果音で落とす、という手法がなかなかうまいなぁと感じました。
やはり、昨今の「一応やっとくか」的なほのぼのアニメとは違って、「こういうものを作ろう」という製作者の意思がこもった作品であると感じます。
それから、「信恵おねえちゃんの大人感がいい」ということを書きましたが、その秘密が1話冒頭に詰まっているということに気が付きました。
OP後、信恵おねえちゃんの一人語りからはじまります。
「伊藤信恵、こう見えてもハタチの短大生・・・」
と語りが入りながら、吸っていたタバコを灰皿に押し付け、次を吸うべくタバコの箱に手を伸ばすが、中身がない。
財布の中身をチェックしても、新しいタバコを買うだけのお金がない。
眉をしかめてイライラ・・・・
このシーンでわかることは
・二十歳にして、あれほどタバコへ依存している
・財布を開いたときに一瞬映る免許証の写真が、現在の姿とは違い、もろにヤンキー
そうです。信恵おねえちゃんは少なくとも数年前までは明らかな不良だったのです。
そんなの彼女が、今は小学生たちの保護者的立場となっている。・・・このギャップなわけです。
そして、このシーンを冒頭に見せているということは「そういう目で見てくださいね」ということ。信恵おねえちゃんの魅力を引き出す仕掛けがしっかりできていたということです。
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