ここ最近のこういう感じのアニメでは、一番良かったように感じた。今後もコンスタントに同じようなものが放送されるのだろうが、できればもう1クールほど、このアニメをやって欲しいと、最終回にはそう思った。
とはいっても、この手のアニメのどれが良かったという話は、個人差しかないようなものだと思う。例えば、このブログでは、「ゆゆ式」や「Aチャンネル」についておおむね悪口しか書かなかった記憶があるが、それらのアニメときんいろモザイクを比べても、なにか決定的な差があったというわけではない。ただ単にノリがあうかどうか、というだけのことだ。「この人とは気が合うな」とか「この人はなんかやだな」とか、人間関係でもそりが合う人と会わない人がいるようなもので、そこに優劣はない。
で、このアニメの何が気に入ったのかというと、「嫌なところがない」ということだ。
「ゆゆ式」や「Aチャンネル」では私の文章力せいで、まるで「全体的に悪かった」と言いたかったかのようになってしまったが、別にそういうわけではない。この手のアニメはほぼテンプレートで出来上がっているようなものだが、このテンプレートの部分に関しては本当に素晴らしいものだと思っている。登場人物の可愛さは既に約束済みのようなものだし、しかもそんなかわい子ちゃんたちの日常をただ見ているだけという構造、よく考えてみると、なんて受動的で中毒性のある構造なのだろうと感心する。これは日本が誇るべき堕落文化だ。
というように、このテンプレートという素晴らしい発明は認めたうえで、「でも、あそこがちょっと違うんだよな」と引っかかる部分があったということなのだが、このアニメに関しては、その引っかかる部分がほとんどなかった。ということは、このテンプレートにどっぷりと浸って、堕落し放題ということだ。これだけで十分なのである。「けいおん!」について、「ぬるま湯に浸っているような気分になるアニメ」と言った人がいたが、まさにその通りだと思う。
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