こういうアニメをもっとやって欲しいのになあ。というのがつい先日このアニメをみた感想。
少しドライな感じの主人公真九郎と、世間知らずの少女紫、この二人がだんだんと心を通わせていく。こういう感じ人間ドラマに私は妙に弱い。
はじめこそ「仕事ですから」というスタンスで紫に接する真九郎だったが、いつしか紫を何よりも大切な存在であると感じるようになる。一方紫も真九郎と生活するうちに、質素ながらも人間らしく生きるということの幸せを知っていく。「冷たかった心が少しずつ温まっていく」という様子がなんとも胸にしみるのである。
しかしその生活は長くは続かない。そして最後は紫を守るためだけに無謀な戦いに挑む。文句なしに感動するストーリー展開ではないか。
そんな彼を粋に送り出すアパートの住人たちや、なんだかんだで力を貸してくれるもめごと処理屋の面々。そして、幼いながらはっきりとした意志を持って、新九郎のために自分を犠牲にしようとする紫。本当に人と人のつながりって素晴らしいと思わせてくれる、そんなアニメ。
会話のおもしろさもこのアニメ目の特徴。まさに「掛け合い」というべき感じで、短い単語のやりとりのテンポがとても良く、ギャグアニメのそれとは一味違う品の良いユーモアも漂う。この要素が日常パートのおもしろさを増しているのであろう。
強いて欠点を言うなら、もっとたっぷり時間をとってやって欲しかったということだろうか。
真九郎の腕の件、もめごと処理屋って何?という件、その他サブキャラクターにも隠れたエピソードがありそうな件、できればそのあたりについてももっと掘り下げてほしかった。ほぼ本筋のストーリーのみが展開している感じだったのだが、サブストーリーというのもそのアニメへの埋没感を高めるには重要な存在だ。
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