以前、『Fate/Stay night』を見ようとしたことがありましたが、半分くらい見たあたりから主人公の正義感の押し売りが耐えられなくなり挫折したことがあります。今回の『Zero』を見るにあたっては『Stay night』も見ていた方がいいのかな?と思いつつ結局見ていませんのであしからず。
やはり特筆すべきは映像の凄さです、逆に言えばそこだけとも言えます。さらに逆に言えばそこだけでも十分に視聴する価値があります。
動きの滑らかさもさることながら、光の表現や空気感なのでしょうか?良い意味で実写感を感じる映像です。この映像で描かれる戦闘シーンはまさに圧巻で、ここがこのアニメの最大の見所ではないでしょうか。私が今までみたアニメのなかではこの映像の凄さはダントツ1位なのですが、やっぱりここまでの映像を作るのはお金が掛かるものですよね。大きなお金が動くということは、前作の人気がそれほどあったということ。私は挫折してしまいましたが、やっぱり見た方がいいのかも。(でも苦手な感じなんだよな・・しかもZeroを見てからだと、セイバーと士郎がイイ感じになったりしたら耐えられないし・・・)
とにかく戦闘シーンが見所なのですがそれ以外の部分にも触れます。
まずキャラクター、初めこそ似たようなテンションのおじさんばかりで見分けがつかず混乱しましたが、そこはむしろ良いところです。Stay nightの士郎のような「それでも俺は!!」みたいな主人公の有無が全体の印象を大きく変えるのだと思います。
英霊たちもそこそこカッコよく、発言や行動がその人の強さを裏付ける感じで「この2人が戦ったらどっちが強いんだろう」みたいな期待感を煽ります。
格英霊が持っているストーリーは歴史に基づいているものも多いようで、本当にこのアニメを楽しみたいのなら予習をしておいた方がよさそうです。特に最後のセイバーとバーサーカーの件は、歴史的知識ありきですすんでいったので少々置いてきぼりをくらいました。
ストーリーの構造的に特に主人公に主観を置くわけではなく、相関図を見ているような感じで格キャラクターにそこそこの掘り下げがあります。そのためストーリー上の大きな感動(カタルシス?)はあまりありませんが、全てのキャラクターにまんべんなく重心があるので、どこで起こる戦いにも重みがあり、最大の見所である戦闘シーンが無駄なく楽しめるようになっています。
とにかく映像は劇場版といって余りあるほどの迫力です。劇場版に換算すれば実質20分×25話=500分、映画一本120分として500÷120=4.17 映画4本分もの内容が詰まっているわけですから見て損はありません。お勧めのアニメです。
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